それは、時代の動きを見誤らず、投資判断に活かすためです。
私の肩書きは国際政治学者ですが、活動の当初から、政治の話を皮切りに経済の予想に落とし込むという評論スタイルでやってきました。
というのも、まだ実績のない人間の話を聞いてもらうためには、より人々が興味のある話、つまり、「円高ドル安はどうなるか」「石油の値段はどうなるか」「それで日本経済はどうなるか」といった実用的な話に繋げる必要があったからです。
私が国際政治学者を志したのは、大学生の時に起きた、「ニクソン・ショック」と「ドル・ショック」がきっかけでした。
1971年、それまで国交もなく非常に対立していた米中でしたが、突如ニクソンが訪中を発表し、世界中が驚きました。それから時を置かずして、今度は、ドルの金本位制を廃止しました。
日本は、それまで1ドル=360円だったのが、308円になり、大騒ぎになりました。
この時、国際関係への理解を深めること、そして未来の予測ができるようになることが、
日本という国にとって非常に重要だと痛感しました。
どの国でも、"政治と経済は表裏一体"です。
国のトップが変われば政治家も変わり、政策も変わり、経済も変わります。
ですから、純粋な経済理論だけでは経済の予測というのはなかなかできません。
経済のことは、経済の専門家に聞けばいいと思うかもしれませんが、実は彼らは予測に関しては、それほど得意ではないのです。なぜなら、経済学者が扱うのは既に出ている数字なので、政策の転換などについてはどうしても後追いになってしまうからです。
そのため、実際に予測をするには、安全保障や外交政策、軍事などの政治の知識。歴史、宗教、文化といった各国の背景。時の大統領の価値観や取り巻きの人間関係といった様々な情報が大事になってきます。
私は未来の予測ができる国際政治学者ということに重きを置いて言論活動を行ってきました。
政治の変化とは、すなわち投資環境が変わるということ。
皆さんは、それを見極めるために私の話を聞きに来てくれるのです。
これからも、現場で戦う人たちに役立つ予測を提供することを信念に、活動を続けたいと思います。